北海道 - 札幌市 2016年

段差を繋ぐ家

段差のある敷地にまたがる建物ボリューム

高低差を持つ敷地に建つ小住宅です。
生活に必要なスペースを極力コンパクトにまとめ、夏涼しく冬暖かく省エネルギーに心地よく永く使われる住まいを目指しました。

当初お施主様は数社のハウスメーカー・工務店にプラン・見積もりを依頼し打ち合わせを進めていましたが、それぞれコストは明快、また施主側の言う通りに図面が進みましたが、提案性がなく「住まいづくりが本当に敷地なりの、要望なりの住まいで本当にいいのか」という気持ちをぬぐえず、じっくりと納得いく住まいを作るためご依頼を頂きました。

敷地は南北に長い広い土地で敷地を東西に分断するように1.2mほどの高低差を有しています。
ハウスメーカーの案だと多くが敷地の高い所に建築し外階段を設ける案か、若しくは敷地全体を掘り下げ地面を平坦にするという案でした。前者は寒冷地で冬期間凍りつく半階に近い階段を屋外で上り下りせねばならず、後者は土留めなどの土工事で住まい以外にコストがかかりすぎていました。
そこで、段差のある敷地を無理なく生かす方法を検討をし、低い地面に玄関を作り靴を脱いでから内部でゆったりとした登りやすい階段で半階程の高さを上り主階であるLDK+寝室エリアが広がるプランとしました。
1階の下に潜り込む高基礎空間は1.4mの高さの納戸スペースとして有効に利用します。
それによって建物は段差をまたぐ東西に細長いボリュームとなり、南側を広く開けることが出来るため、庭と駐車スペースをゆったりと配置しています。
LDKは大きなガラスで広い南庭に正対し、庭の広さもリビングの一部として感じられる事で室内床面積以上の広さ感を感じます。
庭いじりがご趣味のお施主様にとり庭も一つの生活の動線であり、リビングと庭が自然に連続していることはこの住まいにとって大切な事でした。
LDKから階段で上がる途中の踊り場は1.5階に位置するバルコニーとなり、道路向かいの建物間から遠景の山々が望める場所を敷地調査で実測し設定しました。大きな窓と斜めに切り上げたバルコニー天井により、階段を上る際の斜めの目線は空へと清々しく抜けます。
メインの空間には上記の抜けの他、小さなアルコーブ(凹み)状の納戸や猫のためのスペースを付帯させることにより、各空間ごとに見え隠れする空間が生まれその先を想像させる事を意識し、コンパクトながら豊かな空間性を感じられるように考えています。

敷地段差から意志付けられた4層をスキップフロアでゆったりとに繋ぐこの小さな住まいは、ご家族のライフステージに対し、本当に何が大切なのかを一緒にじっくりと見つめなおすことで結実した計画です。

建物外観正面

エントランスから半階上がるとLDKのメインフロア

踊り場からはバルコニーに繋がり、目線は空を得る

多角形吹き抜けから間接光を受けるLDK

大きな庭に大開口で正対するリビング

階段室

客間・書斎を兼ねるホール空間

グリーンを差し色とした、使いやすくワンルームの水回り

住宅実例情報

施工エリア 北海道札幌市
カテゴリー 新築(戸建て)
家族構成
価格帯 -
竣工年 2016年

設計事務所/施工会社

社名 富谷洋介建築設計
住所 〒0010925 北海道札幌市北区新川5条16丁目4-8
TEL 011-765-7278
施工対応
エリア
北海道

この専門家のその他の住宅実例

実例一覧に戻る
SUMAIナビ、おすすめ企業に資料請求してみよう。
オープンハウス・イベントを探してみよう。
ReplanWebマガジンで暮らしのアイデアを探そう
SUMAIナビ掲載企業の住宅実例を見てみよう。
illust
AIでお好み診断!
会員登録はコチラ
illust
SUMAIナビで
ご成約で
10万円