家づくりを始めたいという初期の段階でご相談を頂き、土地探しから計画をスタートしました。

敷地は住宅街の続く緩やかな高台にあり、敷地内にも緩やかな勾配がありました。
土地決定後の敷地調査の段階では、既存建物にまだ住人がお住まいだったことから、クライアント様にともにお願いし訪れさせて頂き、建物の各所高さから望める風景や、土地の特性などをヒアリングさせていただきました。

計画では、角地でしたが接道の関係から傾斜の高い側からアプローチする形になったこと、またクライアント様のご希望の一つに「ダウンフロアリビング」の落ち着いた空間がお好きとあったことから、1階の床を地面傾斜なりに緩やかにスキップフロアとして降りていき、一番下がった最終地点がリビングとなる断面構成としました。
それにより、ダウンフロアの落ち着きがありながら天井の高い開放的なリビング周りの空間が生まれ、床に高低差が生まれたことで視線に平面的でない角度の動きが生まれました。
高低差のある敷地において、敷地に沿った建築とすることは基礎コンクリートの節約ともなりました。

また、家の中心に吹抜とスケルトン階段を設け、2つの子供勉強スペース、奥様のワークスペース、ご主人様の書斎に各小窓をつけ、吹き抜け周りのオープン空間を介して各階共用部と各個人スペースが立体的に繋がることで、家族が気配を感じ、またいつもコミュニケーションをとれます。

高台であることから建物各所からの風景に変化があることから、床面積以上の解放感を感じられるよう各所の窓を外部への抜けとして検討、配置しました。

暖房・給湯の熱源はガスと電気ヒートポンプを組み合わせたハイブリッド熱源を採用し、高断熱の外皮設計と共にZEH Orientedの認定を受ける省エネルギー性高い住宅として設計しました。

ご家族が共に、これから長く豊かな時間を過ごすための住まいを設計しました。